9th「逃亡者」。

俺は逃げる。ただただ逃げる。一目散に逃げる。無我夢中に。死に物狂いで。
男から。女から。動物から。車から。時間から。何もかもから。逃げられるものなら何もかもに。
いつから逃げているのだろうか。逃げている理由など疾うの昔に忘れてしまった。
否、それからも逃げてきたのだろう。俺のことだから逃げる理由からも逃げてきたのだろう。
ただ逃げ、ひたすらに逃げ、意味もなく逃げ、理由もなく逃げ、逃げ続ける俺。
一体何がしたいんだ?
そんなこともどうでもいいのかもしれない。逃げる俺には関係ないのだから。
逃げて逃げて逃げに逃げ、逃げることのないものからも逃げ、逃げる上に逃げる。
ずっと逃げていると思考することからも逃げてくるようだ。
そろそろ「思考」というものも遠くに行ってしまっている。
このまま逃げて、逃げ続ける先には何があるのだろうか。
きっと何も何もない。だから、俺は逃げるのだろう。何もないからこそ、逃げるのではないか。
そう、消える、逃げ切れる、追うことも出来ず、見えることも出来ない、遠い、遠い、所へと、逃げていく、思考の中で、俺は、逃げ終わることのない、逃亡の中で、逃げ、続けていた。
それは、メビウスの輪のように、円周率のように、水平線の向こうが水平線であるように、無限のように、果てなく、果てしなく、続く、滑稽な様だった。

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さぁて、またもや自分でもバカな、意味不明なモノを打ってしまいましたな!
意味はありません。感性で読んで下さい。否、思考を読めることが出来る程度に停止して読んで下さい。
読み終わっても何もありません。ただ、時間の無駄があるだけです。
それでは、お休みなさい。