1st。

姉さんが死んだ。
今までずっとそばにいるのが当たり前だった。
そんな人間がこの世から消えてしまった。
姉さんは強い人だった。
体は生まれつき弱かったけれども心がしっかりとした強い人だった。
僕が泣いて帰ってきた日も、姉さんの誕生日にぬいぐるみを買ってあげた日も、僕を優しく抱きしめてくれた。
そんな姉さんが居なくなったのに、病室でも、葬式でも、涙は流れてこなかった。
火葬場で姉さんが骨と灰だけになって帰ってきても僕の目からは何も流れなかった。
何となく。そう、ただ何となく姉さんの骨を口にした。
苦い骨の味がした時、僕は姉さんが居ない実感が湧いた。
「姉さん…なんで死んじゃったんだよぉ…。」
そう何度も僕は、苦い味が残る口から呟いた。
僕の目からは止めどもなく熱い涙が流れていた…。

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何となくSS始めてみました。
終瀬さんとかのを読んでいるとやってみたくなるんですよね(苦笑)
「やりたい」と思っているだけで形に残らないと、凄く無駄な気がしますし。
とりあえず日誌のタイトルから思い浮かんだモノをやれればいいかな、と。
やれるときはやって、やれないときはやらない。
でも、なるべく思い浮かぶ限りやる方向で。
そんな中途半端なところから始めてみたいと思います。